こんにちは、ひがし保育園です。4歳児や5歳児になると自己意識が強くなるため、これまで何も気にしなかったことが「恥ずかしい」と感じたり、「できないこと」がイヤで自信をなくしてしまうこともあります。

子どもなりに何か心の中でモヤモヤしたものを感じながらも、私たち大人のように言語化できないので、自分でもよくわからない複雑な気持ちになり、気持ちが不安定になることもあります。

よく保護者の方から「最近、保育園に行きたがらないんです」などと相談を受けるのもこの時期が多いような気がします。

お子さんも大人の様子をよく観察しており、意外と私たちが思っているよりもいろいろ考えたり、感じたりしているのかもしれませんよ。

私がまだ保育園で働きはじめた頃こんなことがありました…
お絵描きやおしゃべりが好きな4歳の女の子Mちゃんは、お父さんの引っ越しのため保育園を転園することになりました。

Mちゃんに「保育園変わるのさみしい?だいじょうぶ?」と尋ねると、Mちゃんは「さみしくない、新しい保育園が楽しみ!」と…。

いつもそう答えるので、「まだ小さいから理解するのは難しいのかも…」そう私は思い込んでいました。

保育園最後の日になってもMちゃんは「新しい保育園にいくから、楽しみ」と同じようなことを言っているので、夕方、Mちゃんのお母さんがお迎えに来られた時に「Mちゃんってすごいですね。子どもはたくましいですね。」そんなことをお伝えしました。

すると、Mちゃんのお母さんはこうお返事しました。

「ちがうんです先生… 実はあの子、引っ越しが決まってから家では毎日のように泣いていたんです。」
「先生のことが大好きだから、ずっといっしょにいたいって…。」
「先生がいろいろ気にかけてくれたこと、Mは毎日のようにお話してくれました」

思い出すと今でも涙が出てしまうのですが、Mちゃんは私には「さみしくない」「新しい保育園が楽しみ」なんて強がりながらも、本当はずっと保育園にいたかったことや、私のような未熟な保育士といっしょにいたかったんだと知り号泣してしまいました。

それから私は、子どもは小さいからまだ理解できないという考えはなくなり、ちゃんと一人の人間として尊重して子どもと向き合いたい。そう思うようになりました。

まだ幼くて頼りない面もあるかもしれませんが、子どもを大人の都合でコントロールしたり、小さいからと軽く見ないように大切な存在としてお子さんの側にいてあげてくださいね~。