こんにちは、ひがし保育園です。子どもを叱るときのポイントは、感情的に怒らず、子どもの立場を共感しながら、わかりやすく伝えること… 頭では理解していながらも、怒りが爆発してしまうことは親なら誰でも経験することです。

じゃあ、どうすればいいの? 今回は、少し私の経験をお伝えしたいと思いますので、よかったら参考にしてくださいね~

私が4歳児の担任をしていた頃、男子よりも腕相撲が強くて、元気なMちゃんという女の子がいました。

Mちゃんは、正直に、自分の意見をはっきりと伝えることができる、いわゆる「竹を割ったような性格」の女の子。声出し過ぎて、いつも「しゃがれ声」でした(笑)

Mちゃんの素直なところと、実は優しくて思いやりのあるところが大好きで、ときどき「もう先生~!ダメでしょ!」とMちゃんに叱られたりすることも、私にとっては嬉しいコミュニケーションでした。

ある日のこと、私はそんなMちゃんに対して、とても感情的になって怒りをぶつけてしまったんです…

詳しい理由は忘れてしまいましたが、複数の女の子が、1人の相手の心を傷つけてしまいました。

子どもなのでよくあることですが、その複数の子の中にMちゃんも含まれていながら、私に叱られるのがイヤだったのか「私は関係ないよ」と知らない振りをしちゃったんです。

それが私にとっての「怒り」の要因で「Mちゃん!!」って大きな声を出してしまい… ほかの子どもが「延長保育の部屋」に移動したあと、教室で2人で話しました。

2人きりになって、まだ私の心はザワザワしていましたが、一言めに私の本音がポロリ…

「先生…Mちゃん大好きやから…悲しい」と… そしたら涙が溢れてしまい、Mちゃんもいっしょに泣いていました。

素直で本当は優しいMちゃんだから、私は悲しかったんだ。この気持ちを自覚したら、そのあとの言葉は「先生、Mちゃんのこと信じてるから」でした。

「信じる」といいますが、私の「信じる」という意味は、「二度と間違ったことをしない」ということではありません。

これから何度も失敗していいから、Mちゃんらしくいて欲しい…」 そんな想いがありました。

それから10年近く経って、中学生のお姉さんになったMちゃんが保育園まで私に会いにきてくれました。「あの時のことって、憶えてる?」と聞くと、「うん、憶えてる」と答えてくれたMちゃん。

Mちゃんのおかげで、「怒る」=「大切さの裏返し」だということ、「もう先生~!ダメでしょ!」とMちゃんに叱られたことが嬉しかった意味が分かったような気がしました。

以上、私のエピソードがみなさんの参考になれば幸いです。