こんにちは、ひがし保育園です。子どもを受容することは大切なことですが、時に、まるで砂漠に水が染み込むように、いつまでも満たされず、「もっと○○して欲しい!」…と求められることってありませんか?

子どもは「ここまで」というおおよその目安は理解できませんので、「次はこれしたい!じゃあ次はこれしたい!」などと際限はありませんよね~。

残念ながら「いい加減にしなさい!」という皆さんの「いい加減」は、子どもには伝わっていないのです。

そこで今回は、子どもの気持が満たされ、親子の関係がよくなるヒントをお伝えしたいと思いますので、ぜひ最後までご覧いただき、子育てや生活のヒントにしてくださいね。

心理学者のアルフレッド・アドラー(Alfred Adler)によると、「人の行動にはすべて目的がある」といいます。

つまり、子どもが泣いたり、拗ねたりするのは、何らかの目的を達成するために、自ら行動を選択しているということです。

しかし、「それはそうだと思う…だから抱っこしたり、時には欲しいものを与えたりしてるんだけど、満たされないのはな~ぜ?な~ぜ?」 もしかしたら、このように思ってしまうかもしれませんが、

実は、子どもの欲しいものは「それ自体が目的ではない」場合があります。

たとえば、「自分で靴を履くのがイヤだ!」と主張している子どもの場合、子どもの言葉通りに考えると、「自分で履くのがイヤ」→「履かせて欲しい」が目的と捉えてしまうかもしれません。

しかし、この対応では納得しないばかりか、もっと主張が強くなったりしませんか?「ちがうの~!」「じゃあどうして欲しいの?!」なんて、だんだんイライラしてしまうこともあるかもしれません。

本当は思いやりがあって、優しい皆さんにお伝えしたいのは「ベネフィット」を考えることです。

ベネフィットは簡単にいうと「それによって得られる本人にとっての良いこと」です。

ダイエットを例にすると、5キロ痩せるというのは結果であり、ベネフィットは『きれいですね!』『素敵ですねと言われて嬉しくなる」かもしれません。

また、筋トレをしてマッチョでかっこいい体になる!が目標なら、ベネフィットは「異性にモテる」かもしれません。

子どもの場合も「自分で靴を履きたくない」という主張の裏に、「ママ(パパ)の気をひいて甘えたい」「無理をいって愛情を確かめて安心したい」このようなベネフィットがあるなら、

正解は「あなたが大好き。本当に大事なんだよ」と言葉や態度で分かりやすく伝えることや、

「そうなんだ~履きたくないんだね~。じゃママ(パパ)も靴脱いじゃお♪」と共感しながら、いっしょに遊んであげることや、

最優先は「キミだよ」と、安心してもらうことなのかもしれません。

このベネフィットが理解できると、子どもが欲しいものを提供することができ、信頼され、試す必要がなくなり、お互いに尊重し合えるステキな関係になっていく…私はそう願っています。

ぜひ、子どもの表面的な言葉や態度だけでなく、これは「どんなベネフィットを求めているのか?」と考えてみてくださいね。そして、うまくいかない時は一人で抱え込まずに、ぜひご相談ください。