5月、子ども達が愛情込めて植えたきゅうりやトマト、ナスなどの夏野菜が、可憐な小さい花を咲かせ、日に日に大きく育っています。

葉っぱをかき分け、中の様子を観てみると…

子房が膨らんいて、かわいらしい野菜の赤ちゃんが隠れていました!

トマトやピーマン、なすびの花は下向きに花が咲くので、その実も下に向くとのこと。

一方、オクラの花は、上向きに花が咲くので、その実も上を向くのだとか。

あ、小さなオクラの実が上を向いています!

実はこのオクラ、もう一度、苗を植えて育てているオクラなのです。前回、子ども達が一生懸命植えたオクラは、病気になって、枯れてしまいました。このオクラもなかなか大きくならずに心配していましたが、嬉しいことに小さな実をつけていました。

保育園にオクラの種もあったので、その種を少し水に浸しておきました。すると殻を破って、芽が出てきたので、それを新しいプランターに植えました。そのうちいくつかの種が大きくなって、小さな双葉になりました。これがその双葉です。実はこのオクラの種、今年、卒園していった子ども達が4歳児クラスの時に育てていた2年前のオクラの種なのです。なんという生命力なのでしょう!当時の子ども達が自分たちで育てたオクラはとても美味しかったのですが、たくさんオクラの実が出来たので、そのうちのいくつかを収穫せずに育ててみることにしました。柔らかかったオクラの実はどんどん固くなり、もう食べることが出来なくなりました。さらにそのまま育てていくと、その実は茶色く変色し、実が裂けてきて、中にびっしりと種が出来ていました。今の保育に必要なのは、「なぜ?どうして?」の気づき、「しっぱいしちゃった」「じゃあ、こうやってみよう」の試行錯誤と失敗からの学び、トライアンドエラーの精神です。保育園の菜園活動にはそのトライアンドエラーがたくさんあります。美味しく食べられるオクラの実の、その後の育ちや変化を見ることがでたのも、保育園での菜園活動ならではの面白さです。この種には、菜園活動の学びから感じた、子ども達のいろいろな思いが込められていたのかもしれません。

 

この先、どんな風に育っていくのか楽しみです。